――病院。




あたしは受付で番号札を貰い、椅子に座った。




そんなに混んでないみたいだし、早く呼ばれるかなぁ…。




「――あれ?水樹?」




後ろから声を掛けられて、あたしは振り向いた。




「き、桐島ちゃんっ!」




そこにいたのは、特殊部隊にいた頃の仲間・桐島ちゃんだった。




「どっ、どしたの?今って勤務時間なんじゃ…」




「いや、今日は休み。ちょっと任務中に怪我してさ。検査で来たんだよ」




えっ…怪我?




「どうしたの?銃弾でも受けたとか…?」




桐島ちゃんはあたしの隣に座る。



「そ。立て籠りがあって確保する時にちょっとしくじっちゃってな。もろ受けちまったってワケ」




桐島ちゃんは苦笑いを溢した。




も、もろ受けちまったって…




「大丈夫なん?」




「あぁ。もう治りかけてるしな。大したことねぇよ」




桐島ちゃんは怪我してるであろう左肩を軽く叩いた。




「で、水樹は?…ってお前……」




桐島ちゃんはあたしの右手を見て目を丸くした。




「あ、あははぁ…たったさっき、ちょっとしくじっちゃった」




あたしは苦笑いをした。