ケータイ小説 野いちご

1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】

第9話:睡拳と未来の行方




「楽にしててね。アイスコーヒーでいい?」


「うん。何でも。この部屋涼しいね!」



海旅行から帰ってきた三日後。エミさんから借りっぱなしだったパーカーを返しに恒さんちを訪れた。


適温なクーラー設定がしてある部屋には、一歳の琉生くんが小さなお布団の上で寝ている。



「かわいい……琉生くんのおてて小さい」


「我が子はもっとかわいく感じると思うよ。恒も子供嫌いだったくせに、琉生にはデレデレだから」



そうだよね。他人の赤ちゃんを見て、こんなにかわいく感じるんだもん。自分の赤ちゃんだったら……



「やっぱり痛かった?」


「初エッチのこと?」



ぶっ!エミさんの淡々とした返しにアイスコーヒーを吹き出しそうになるあたし。



「陣痛だよ!」


「あ、そっち? ラミカちゃん、まだ聡一に手を出されてないって言ってたからエッチのほうかと思った」



……確かに言ったけど。だけどそれだけで何故あたしが処女だって分かるんだろう?



「あの聡一が一緒に暮らしていて手を出せないなんて、信じられない」


「そうかな? やっぱり一緒に暮らしてたら、そういう関係になるのが普通?」




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