■3■ “ねぇ、誰か”。 いつからだろう。心の中でそう呼びかけるのがクセになっていた。 誰か。憂鬱な毎日から、あたしを救い出して。 友達と笑っててもホントは寂しいあたしに気づいてよ。 つーか気づけよ誰かマジで。 ……そんな都合のいい“誰か”なんて、現れないことわかってるし 夢見るだけムダだって、あたしはあきらめて生きてきた。 だけど ホントのホントは――…