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“ねぇ、誰か”。



いつからだろう。心の中でそう呼びかけるのがクセになっていた。



誰か。憂鬱な毎日から、あたしを救い出して。


友達と笑っててもホントは寂しいあたしに気づいてよ。


つーか気づけよ誰かマジで。



……そんな都合のいい“誰か”なんて、現れないことわかってるし


夢見るだけムダだって、あたしはあきらめて生きてきた。


だけど



ホントのホントは――…