「はぁ…」 ため息しか出ない。 「今日一日お疲れ、絆奈ちゃん。」 「ありがと愛花ちゃん…」 ガランとした教室には夕焼けの光が射し込んでいて、愛花ちゃんがとても綺麗に見えた。 今日一日であたしは「転入生」から「紅薔薇王子に押し倒されてキスした女」になってしまった。 「はぁ…」 またため息が一つ出る。