*あとがき*



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

いかがでしたか?



「狐に嫁入り」は、自分の中でも思い入れの強い作品となりました。


私がこの話を書き始めたきっかけは『自分の存在意義』について考えたことです。


そんな風にいうとすごく重たくなりますが、自分の存在がわからなくなる時って誰でもあると思います。


自分がいなくなることで誰かが幸せになるのなら……。

なんて、ちょっと特殊な状況ですが、そう思うことだってあるかと思います。


でも考えているうちに、やっぱりそれは違うんじゃないか、と。


もし誰かがいなくなったら、周りにいた人々はきっと悲しむ。

例えどんな人だったとしても、きっと涙を流す人がいる。


誰かが幸せになったとしても、誰かが悲しむなんて……それじゃ誰かを幸せにした意味がない。


だから『自己犠牲での幸せはあり得ない』ということを、作品のテーマとして書いてきました。


綺麗事かもしれませんが、何か伝わるものがあると嬉しいです。