チクタクチクタク…。



時計の針が進む中、あたしは一人で『HAPPY BIRTHDAY』の曲をピアノで演奏していた。



一人の夜は辛い。



だから、こうやってメロディーを演奏することで心を落ち着けていた。




『HAPPY BIRTHDAY
貴方がいるから
あたしはここまで来れたんだ

HAPPY BIRTHDAY
今日は貴方の誕生日
好きなだけ食べていいよ

あたしの愛情たっぷりの
真っ白なケーキを…』




バースデーカードに、
黒い鉛筆で付け足すんだ。



貴方がいてよかった、って。