――その日の夜。



私は羽衣を被り、城を抜け出した。



空に会うために。
空とはあの草原で待ち合わせにしてる…



もういるかな…?



「――桜っ!!」



私は後ろから名前を呼ばれ振り向いた



「あ、空!!どうしたのっ!?こんなとこで…」



「いや、もしかしたらここら辺の子なんかな〜って思って来たんだ。」



でも、よかった…私が城から出てくる所は見られなくて…
もしバレたら…空はどう思うんだろう…



私は自分が姫だという事実を認めたくなかった。恋も、何もかも、この「姫」という言葉ひとつで全部片付けられてしまうから…