「よかったな、透」


大和はそう言って、透の肩を組んでいた。


え……。


今、よかったって


言った?


「ちょっと、大和。よかったって、なにが?」


大和の制服のシャツを思いっきり引っ張ってみた。


今、こんな所で


聞かなきゃよかった。


知らなければ、


透ってホント、ただのバカなんだ?


……で、すんだのかもしれない。


「だってさー、こいつずっと、みちるんコト好きだったんだぜ?」