ケータイ小説 野いちご

月と太陽の事件簿14/隙間女の視線

誰かが見ている

最初に気付いたのは、この部屋で洗濯物をたたんでた時です。

泉はもう出かけてて、あたし以外、誰もいませんでした。

それで不意に首筋にね、ちくちくしたものを感じたんですよ。

はじめは虫にでも刺されたのかと思って、鏡を見たんですが、それらしい痕はない。

それから部屋を見回したんですが、しばらくして気付いたんですよねぇ。

ああ、いま誰かに見られてるんだなぁって。

え?何でそんなことわかったのかって?

そりゃ誰かに見られてるんですもん、気付きますよ。

刑事さんは誰かにジロジロ見られたことないんですか?

刑事さんもお綺麗ですから当然あるでしょう?

だったらわかるんじゃないんですか?

…そりゃおっしゃる通り誰もいない部屋で視線を感じるのは変ですよね。

だからあたし探してみたんです。

部屋の中に誰かいないかって。

そりゃ怖くないって言ったらウソになりますよ。

でもじっと見られてるだけってのも嫌でしょう?


< 11/ 37 >