香取さんは私を抱いたままゴロンと回転し、私の上に覆い被さる体勢になった。


「またキスしていいかい?」


「ダメです。そういう事はもうしないって、約束したじゃないですか?」


「あれは“寝込みは襲わない”という意味と俺は理解したんだ。今は寝込みじゃないから、約束違反じゃない」


「そんなの屁理屈です」


「イヤかい?」


「イヤです」


「じゃあ、大声出せば?」


「それは、ん……」


大声を出す暇もなく、あっという間に口を香取さんの口で塞がれてしまった。


薄く開いた私の唇から、香取さんの舌が私の中に入り込み、私も舌でそれに応戦した。


クチュクチュと、淫らな音が聞こえ、頭がボーっとして意識が飛んでしまいそうだ。


「あん」


ふいに香取さんの唇が離れ、思わず変な声が私の口から出てしまった。


「ヤバイ。止まらなくなりそうだ」