【捕らわれの糸ー1】



それぞれが過ごす夜…





しかし、
その裏では
何かが動き始めていた。







誰もが
そんなことはつゆ知らず

金曜日の朝が訪れた…








「ふああ…ヤッベェ!」







大あくびをしたと
思いきや、
目覚ましがいつもより
30分も針を進めてる
ことに察知した祐平は、

慌ててベットから
飛び出した。








歯を磨きながら

着替えをして
教科書の用意をして

器用に全てを
まとめ揃えた。







勢い余り
玄関から飛び出し、
足がもたついて
突っかかりそうになる。








「にゃ~」








塀の上に居る
ペットのハナグロも、

今日も平和そうに
祐平の慌て姿を
眺めていた。







「幸せそうなヤツ~
コイツぅ~

行ってきまーす!!」







変なテンションで
毎朝恒例

得意の
ロケットダッシュで、
学校まですっ飛んだ