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繋がれたリビドー【BL】

落城

果ての、何百年も栄えた縞の國が落ちた。

縞の國の王は麗人と謳われる美貌と残虐さを持って国を治めたが、臣下が一斉に王を裏切ることで長きにわたる縞の歴史は途絶えた。

まだ國には誰も据えられていない。




縞の國は戦争で勝利すると他國の人間を捕まえる習慣があり、城には捕虜を収容する為に古来から地下室が作られてある。

蝋燭のみの薄明かりは、由緒ある王族御用達の地下牢の石壁を浮き立てた。

人影は全部で七つ。

そのうちの五つは一人を囲んでいる。


「無様な姿だ。」

孤立した影は吐き捨てるように口を開く。
頭からローブを被り、影も実体もそう違いない。


かつて足元まで伸びた艶やかな金髪を不揃いに切られ、衣服は剥ぎ取られ、乱暴された体中の痣を見た感想だ。

これが、かつて大国の王であった男の末路なのだ。

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