気が付いた時は、外が暗くなっていた。

「遊…は?」

私は気になっていた事を聞いた。

「今日は帰した」


そっか……


何だか顔を合わせずらかったから、少し安心した。

先生は無言で立ち上がると、私に手を差し伸べた。

私が先生の手を握ると、軽々と引っ張り上げたんだ。


「帰るぞ」


そう言って先生は私の背中を支えながら下へと向かった。

私はいつもの様に先生の車に乗り込むと、しっかりとシートベルトを締めたんだ。

先生はいつもの様に窓を開けると、タバコをくわえた。

私が先生を見ていると


「新庄、ドライブ行くか」


思いもよらない言葉に


「い…行くっ!!!いくいく」


私ったらアホ丸出しだね。


「じゃあ、ちゃんと家に電話しろよ」


先生はタバコに火を付けながら私に言ったんだ。

私は素直に電話をかけると、先生が変わるからってジェスチャーで言った。

先生に携帯を渡すと、今までとは違う感じでお母さんと話してるの。



いかにも先生って感じで。



なんだか不思議。

先生なんだから当たり前なんだけどね。