火曜日に洗礼


ふぁっと春を抱え直し、僕は続きを話し始めた。
「彼は火曜日に、表に出る決心をしました。
彼は暗い所に居ることがとっても嫌になったんだね。
表に出る方法を聞きに行きました。」

(…。)

「彼は誰かに尋ねたかったけれども、彼に気づく者がいませんでした。」

(かわいーねー。)

僕はクスクスと笑いながら訂正した。
「かわいそうだよ。春?」

(かわいーそーね。)