月曜日に誕生


僕はいつもように可愛い可愛い愛娘の、「春」を膝に乗せ、春の頭を撫でながら話し始めた。

「彼は、ある月曜日に生まれました。
春とは違ってね、誰にもお祝いされることもなく、暗ーい、暗ーい暗闇の中で生まれたんだよ。」

(真っ暗こわいのー)

「そうだね。
でも、彼には暗闇が似合っていたんだよ。決して明るい所には、出ちゃダメなんだよ。」

(えんえんにしちゃうもんねー。)