「失礼しまーす」


「はい。どうぞ」



あれから久美子は
何度か有坂の彼女である
西江麻里のお見舞いに来ていた。



「あ、久美子ちゃん」


「ハロー!有坂君、麻里ちゃん」


「いつもありがとう」



久美子と麻里はいつの間にか
友達になっていた。



「ううん。麻里ちゃん、体の方はどうなの?」


「調子良いよ。もしこのままの状態だったら来週あたりに退院出来るかもしれないって」


「そっか良かったね」


「ちょっと久美子ちゃん、聞いてくれよ。コイツ俺がせっかく見舞いに来てんのに主治医の先生の話ばかりすんだぜ。いくら若くてカッコイイからって…」


「麻里ちゃん、主治医って誰?」



何となく予想がついていたが
聞いてみた。