「ねえ、なんで? 部活忙しいからやらないって言ってたのに。 王子がやるんなら、あたしも文化祭委員にするんだったー」 ったく、大野うるせー。 俺は大野を完全無視していた。 でも、俺だって、本当に委員なんてやる気なかったんだ。 去年は剣道で都大会には進んだものの、1回戦負けで悔しい思いをした。 だから今年こそ、もっと練習して都大会優勝を狙うつもりだったんだ。 だけど、 あいつが手をあげたから――