「杏、起きろよ」

「うー…」

「おい、起きろ」

「うるさいなあ…」





あたしがうっすらと
目を開けると…





「なっ!?」





3センチくらいの
距離にある
南の顔と

それを必死に
止める星也さん。





「な、なんなの!?」

「あ、起きた」

「おい杏!
さっさと逃げろ!」

「は??」

「こいつ、杏が
起きねえから
キスするとか
言い出しやがって…」





はあ!?

き、キスっ!?



「知らないのか?
白雪姫の話」

「いや知ってるけど!」

「あたしただ
寝てただけだし!
毒リンゴ
食べたわけじゃ
ないし!」

「そうなの?」



いやいやいや…;



「おーい!
お前ら遅刻やぞー」



サブの声に
3人で慌てて
家を出た。