「ミユ、もう明日退院だけど忘れていることはないかしら?」


毎日のようにお見舞いに来ていたお母さんが、あたしの使っていた棚や冷蔵庫を整理している。


「うん、特にないと思う」


少しずつ松葉杖にも慣れてきたあたしは、ベッドに座って折れていない方の足をブラブラさせていた。


やっとモモに会えるんだぁ。久しぶりの再会だから、明日くらいは思いっきり抱っこさせてもらおうっ。