でも、こんなやりとりしてて




華兎は相変わらずなぜか私につきまとうし、

というかなんで私なんかが好きなのかも分かんないし…。



この日も水樹は陸と帰ると言うので、


私は虚しく一人で帰った。



暇だったから今日も幼稚園に手伝いに行った。





「そういえばさ、朱鳥がかくれんぼで見つからなかったときあったじゃない?」



あぁ…例の…



『はい…』



絵里さんにいくら聞いても教えてくれなくて、



手がかりないけど、今でも彼を探してる。




今更…なに?



「言いにくい…んだけど…」




「このあいだ思い出したの。確かあの時ここの近所に幼稚園に通ってない男の子がいたんだよねーそんでさ…朱鳥?」






私は泣いていた。



それは、手がかりが見つかったことからではなく、



今まで見つからなかった手がかりが


こんなにあっさり見つかってしまうのが



悔しかったのだ。




『なんで…なんで…もっと早く…』



急に泣き出した私に絵里さんはちょっとオタオタして、



「ご…ごめんね…ほんっとごめんっ…で本当に話したいことはここからなの。」



え…?まだあるの?