同窓会の翌日、東京に帰るはずだった麻里子は伊藤先生の自殺の連絡を受け、


もう一日地元に留まることになった。


「ごめんね、泊めてもらって」


「ううん。いまは一人になりたくないから……」


疲れた顔でそういったのは近藤愛。


大人しい子で中学時代はあまり喋ったことがなかったけど、


一人暮しをしているということで泊めてもらった。


「コーヒーでいい?」


「うん」


喉なんて渇いてない。


でも何かで気をまぎらわしたかった。