「おい、チビ。何、泣いてるんだ」


頭上で声がして頭を上げる。


「お兄ちゃん誰?」


宙に浮く少年に驚き涙が止まる。


「俺か?俺様はリト。お前を迎えにきた」


「えっ、お迎え。パパとママのところに帰れるの?」


「いや、もう会えない。」


喜び立ち上がる私に彼は首を振る。