ケータイ小説 野いちご

The suffering of “Ann”(クリスマス企画)

~12月5日


私がそれに気づいたのは、半月程前だった。


いつもカーキー色のコートを羽織り、帽子を目深に被った男。


コッソリ私の後をつける…ストーカーらしい奴。


どこの誰なんて分からないし、知りたくもない。



最初は仕事場に現れるだけだったから、過剰反応するのもどうかと思って放っておいた。


ってか、タレントの追っかけする男のコは居て当たり前だし。


ただ、他の男のコたちみたいに声をかけてくれるわけじゃないから、あれっ?って思った程度なんだよね。



少し、自己紹介しようか。


私はタレント兼モデルの『杏世(アンゼ)』、もちろん芸名。


本名はアンジェリーナっていうくらいだから、両親はイギリス人。


そのため外見は日本人とは全く違って、赤茶の髪に灰色がかった瞳をしてる。


ただし日本で生まれ育っているから、英語よりも日本語の方が得意。


10年ほど前にグラビアモデルとしてデビューしたものの、学校にバレて謹慎を喰らってからは露出を控えた活動をしてる。


恋愛事情は…言い寄ってくる男は結構いるけど、高校生だった頃に一生分の大恋愛したってカンジだからもう要らない。


そうそう、私が日本語得意な理由は、この恋愛ってのも関係してるかもね。


真面目に勉強したし…。


ん?誰よ?補習受けてたくせに…なんて、ネタバレしてくれるのは?






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