優しい母の愛を素直に受け入れずになんでこんな事してしまうんだろ

自分でも自分の事がカッコ悪い事は重々承知してるんだけどどうしても反発してしまう。

「うぅぅぅぅ…」

帰ったら謝った方が良いよなぁ、どうやって謝ろう。

学校に着き自己嫌悪に陥ってた。

「おはよ」

顔を腫らした翼達が話しかけてきた。

「めっちゃ男前になってるじゃん」

俺がそう言って指先で顔を触ろうとするも

「やめろ!マジで痛いんだから!」

「つか、剛は無傷?」

「ふふふ、チャリ振り回したせいで全身筋肉痛!あと、体に、いつぶつけたのかわからない謎のアザが何個かある!」

朝から笑い合った。

そして3人仲良く朝1番から職員室へ呼ばれた。

「ほんと懲りないなお前らは」

濱谷学年主任に呆れ顔された。

「ほら頭出せ、ゲンコツかますから」

その言葉に嫌だけど覚悟決めて素直に応じて頭を出した。

コツン

「もう悪い事をするなよ」

どこか疲れてるのか今回は割と短めの説教と痛くないゲンコツで終わった。

「俺は良いけど濱谷先生を困らせないであげてくれ」

担任の井上先生に言われた。

「はーい!じゃあ先生困らせるね」

「そんな堂々と言われるとそれは困るな」

教室に戻り翼に昨日の詳細を聞いた。

翼達二人の話しによると、昨日校門を出て高校生2人が話しかけてきた。

高校生は前田って奴と翼を戦わせたいみたいで、勝ったら一万円やるからと言われて断る理由もなかったから応じた。