ケータイ小説 野いちご

ひととせと、マタタビ

:夏 episode2
カッコ悪い王子様




下校中、目の前の人がいきなり転んだ。何も無い平坦な場所だった。





「大丈夫ですか!?」





わっ痛そう…






転んだ人はヘラヘラして「へーき」なんて言うけど、かすり傷がたくさんできているし所々流血している。






彼のことはよく知っていた。





私と同じ制服を着た、ひとつ上の先輩で確か名前は……織(おり)先輩。





それだけじゃなくて、学校では王子って呼ばれていることとか、文武両道なんでも出来ちゃう人だとか。





あとは少し、いや結構おっちょこちょい。





いつも先輩と同じバスに乗るから知っていること。




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