第3話


パンを愛する女子に、悪い人はいない




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「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」


月末が近いという事もあって、
今日は朝から伝票ラッシュだった。


右隣のサチコさんも、左隣の後藤も、今日は一切の雑談無しで黙々と目の前の伝票と睨めっこしている。


ちなみに、こなしてもこなしても仕事が降りかかってくる状態の事を“テトリス状態”と私は呼んでいるけど、

サチコさんと後藤にはあまり浸透していない(^◇^;)



「・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」


あっという間に午前中が過ぎて、
束の間のお昼休みでリフレッシュして、

午後は【睡魔】と戦いながらテトリス状態に臨まなければいけない。


「・・・・・・・・。」


こういう時、私には必殺のアイテムがある。

それは眠気からも覚ましてくれて、
集中力も維持させてくれる魔法のアイテム。


「・・・・・・・よし・・。」


取り掛かっていた伝票入力が終わった後、
【シゲキックス】に手を伸ばして、

また新しい伝票をセッティングする。


いやホントに、よく分かんないけど“ノーベルお菓子賞”なんて権威ある賞があるなら、

このグミを開発したUHA味覚糖さんは受賞されるべきだと思う。


“酸っっっっぱ!!?”という、
とにかく酸っぱすぎる刺激。

それでいて“グミ”だから業務時間中でもしれっと机の隅に置いて、しれっと食べても問題はない。