「みんなで来てたの!?」

私はエレベーターがしまったと同時に、みんなをキョロキョロと見回しながらそう尋ねた。

いつの間に!?

「全員で来たことはねぇな。優羅が行く時に誰かついて行くぐらいで」

楓くんは腕を組みして遠くを見つめながらそう答える。

嘘……全然知らなかった……。

確かにちらほら姿が見当たらない時もあったけど、部屋にこもって受験勉強してるんだと勝手に思い込んで。

みんな、ここに来てたんだ……。

受験勉強で忙しいのに、その合間を縫って……いや、わざわざ時間を作って来てたかもしれない。

「ごめんなさい……全然そんなの知らなくて」

みんながそこまでしていたなんて、考えもしなかった。