「……ううっ、
ついさっきまで勉強してたのにまた勉強。次が終わってもまた勉強…


生き地獄だぁー!!!」





勉強合宿は一泊二日。


一日目の一時間目が終わった時点で、早くも佑奈がミルクティーをヤケ飲みしながら荒れていた。




「やっぱり来るんじゃなかった。うう、辛い。家で五度寝したい」



「まぁまぁ…過ぎてみればあっという間かもよ?」



「うう…せめて魔王とか宮前様とか目の保養がいればまだ頑張れるのに…うう、ここには一般生徒のジャガイモどもしかいないし!!」



「ちょっと聞こえるよ周りに」





そんなことをしている間に15分の休憩時間はあっという間に終わって、早くも次の授業が始まった。




しかも外部講師はみんなスパルタで、ペースも速いし油断すると脳みそがショートしそう。



うう、私も辛いかも……




でも。





“花火一緒に見ねー?”






…夜には楽しみが待ってるもん、ね。





私は折れそうになる心をなんとか奮い立たせて、シャーペンを握り直した。