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________ガタン、ガタン


早朝の満員電車に揺られながら、ぼーっと外を眺める。


あの日からあっという間に時間はすぎて、また今日から新しい一週間が始まろうとしていた。

日曜日は特に何かをすることもなく、ただ家で一人ゴロゴロと過ごしていた。


陸に連絡するのは怖くて出来なかったし、かと言って陸の方から連絡が来ることも無かった。


正直、私はまだ陸が好きだし、別れたくない。

6年も付き合ってきて、今更別れるなんて考えられないし、今まで陸と一緒に築き上げてきたこの〝6年間〟を無駄にしたくはないから。


だけど、陸に浮気相手がいる事は事実で、そうなれば陸はもう私の事は好きじゃないって事になる。

なら私は、陸と陸の浮気相手にとってただの邪魔者に過ぎないってことか…。

あまりにも残酷すぎて、もはや涙すら出てこない。

邪魔者なら邪魔者らしく最後まで邪魔してやろうか…なんて強気な自分もいれば、もしかしたら単なる聞き間違えだったんじゃないか…と楽観的な自分もいる。