「もしｍ、、、。」

「今どこにいる！！早く帰って来い、どんだけ待たせてんだよ！！！」


電話越しでも、ものすごく大きな声がした。思わず私は少し耳を遠ざける。


「え、どういうｋ、、、。」

「お前んちのカギを、俺が持ってるとでも！？ほんっと、何時間待たせるんだよ！学校から帰ってきてから、まだ家に入れてないんだからな！」


私には、サーーーッという音が聞こえた気がする。

すっかり忘れてた、海飛がカギを持っていないこと。それに、海飛の家の鍵も没収されちゃってるから、、、。


「あーーーーーー！！！！！ほんっと、ごめん。今から猛ダッシュで帰るから！」


見えてないのに、へこへこお辞儀をしながら、私はそう答えた。


「1秒でも早く帰って来い！じゃあな。」


ブチっ、という音とともに電話が切れた（気がする）。


「日奈、私すっかり忘れてた。ごめん、早く帰んないと。」


私が理由を説明しようとしたとき、、、。


「うん、会話全部聞こえてた。いいよ、コレはしょうがない。じゃ、また明
日、、、じゃなくて月曜日ね。」

「うん、バイバイ！」


言い終わらないうちに私は駆け出した。