✟月姫side✟

まいったな……。

雷斗といると、どこか調子狂う。

このままだと……いつか、好きになってしまいそうだな。

ただでさえひとりで寂しかったのに……。

なんて思いながら髪の毛をブラシで溶かしているとスマホが鳴った。

……雷斗から電話?

「もしもし?」

『あ!月姫ちゃん、まだ起きてる?』

「起きてるから電話出たんだけど」

『あは、そっか。ねぇ、月見てみてよ!』

月……?

部屋の電気を消して、窓を開けた。