そこから数日後…


私はそのアニメを見て感動して泣いた。


そして、私の行動も少し変わっていった。移動教室の時、集会の時隣のクラスをのぞいて松木さんを探すようになった。


あ、いる。カッコいい……一目見れて満足


あ、前髪左手で触るのが癖なんだ


あ、考え事する時顎引くのかま癖なんだ


たまに、目があってしまい私は慌ててそらす。とっても焦る。目が合うだけで幸せだった。



そんな生活をしていたある日、私の親友悠理に

「好きな人いるのー?」と聞かれた。

「私はいないよー」と。

悠理は私と同じクラスの可愛くて割と真面目な子。小学生の時からの親友だ。

私はいつも、私に好きな人出来たら教えるって言ってる。でも、今松木さんの話は一言もしなかった。

だって、松木さんは好きじゃないから。かっこいいなぁって思ってみてるだけ。
見てるだけだから…