就職活動と結婚準備で忙しい日々を送っている私の元に嬉しい知らせが届く。



「やったーー!!お母さん、依子結婚だって!!」



私は、ポストに届いたばかりの結婚式の案内ハガキを持って、お母さんに駆け寄った。




「へー!依ちゃんが一番だったね。いい勉強になるからしっかり見てらっしゃい!」




うんうん、と興奮気味に私はハガキを見せた。




「うわぁ!来週じゃん!!」



ハガキをじっくり見ると、日にちが来週で驚いた。


私はすぐにゆかりに電話して、依子との食事会を計画した。


ゆかりと前から話していたんだ。


スピーチは頑張ろうねって。



まさかこんなにいきなりなんて。





高校時代からよく行っていたイタリアンのお店で、久しぶりに3人の再会。



「報告遅れてごめんね。私、赤ちゃんできちゃった!」



私とゆかりは顔を見合わせて、手を叩く。




「おめでとーーー!!予想通りだね!依子と龍は、一番最初に子供できると思ってた!」



ゆかりは、元彼でもある龍の今の写真を見ながら、懐かしそうな顔をした。



一度は、愛した人が、今・・・違う女性と結婚する。



きっと複雑なんじゃないかなぁと心配していた。