ケータイ小説 野いちご

白いジャージ ~先生と私~

第26章
坂道


この坂道を


何度上っただろう・・・




この坂道で


いつもいつも想ってた人




眩しい朝日


鳥のさえずり


重い鞄を持って


ただ


ただ


先生を想う。




この坂道を走ったあの朝。



白い背中に


追いつきたくて


必死で走った。




大きくて広いその背中を


ずっと見つめてた。




手が届きそうで


届かなくて



掴んでも


すぐに離してしまって



その背中を


何度も何度も


追いかけた。




私の恋。



生涯でたった一度の恋。





先生の『特別』になりたくて・・


先生の記憶に残りたくて・・




先生が私を見て微笑むようになるなんて・・



大事な恋。


大事にしすぎて


何度も壊れそうになる恋。




どうしても失くしたくない恋。






この坂道を走ったあの日から


先生は


私のすべて。





この坂道を


上るのも



今日で最後。







汗だくになりながら歩いた道


雪の日は滑って歩きにくい道




この坂道を上れば


そこには



きっと   いるんだ。





私の大切な人。




大好きな先生が―










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