昼休憩が終わり、午後は体育館で新入生歓迎会。

が、あたしの隣に座った真由ちゃんは、相変わらずテンションの高いままだ。


「はぁ~、先輩かっこよかったねぇ」


この言葉を聞くのは何度目だろう。

真由ちゃんは昼休憩の出来事を思い出しては、うっとりとため息をつく。


「いいなあ~、莉子ちゃんがうらやましいよ。
あの月島先輩のこと呼び捨てにできるんだよ? 
そんな1年生、普通いないんだから」


「真由ちゃん、声が大きい……」


まわりから注がれる視線に、あたしはいたたまれなくなった。