「千歌様、朝食のご用意ができました」


外からドアをノックする音が聞こえ、あたしは重い腰を上げる。


化粧台から部屋のドアまで、何歩あるのかと思うほどの広い部屋。


軽く10人は寝泊まりできそうな広さのこの部屋にあるのは、大人2人は大の字で横に並んで寝れるであろう大きなベッド。

それと、だれとお茶を楽しむわけでもないのに、高級な絨毯を踏むアンティークなソファとテーブル。