ケータイ小説 野いちご

激おこ転生幼女のモフモフ無双!

プロローグ

 うららかな日差しを浴びながら、ブリーダーさん宅までの地図を手に、新緑が萌ゆる郊外の道をゆく。
 春は、芽吹きの季節……そして、新しい出会いの季節――。
 ……あぁ、どんなモフモフとの出会いが私を待ち受けているのだろう。目前に迫るモフモフとの対面に、自ずと頬が緩んだ。
「むふっ。むふふふふっ」
 無自覚のまま怪しげな笑い声を漏らし、図らずも周辺住民をドン引きさせる私は、森田花子。社会人一年目の薬剤師だ。
 難関の製薬会社の入社面談で「新薬開発への熱い思い」を熱弁し、研究職として採用が決まった時、周囲は私を称賛した。
 報告した担当教授も「新薬開発に対するあなたの意欲が買われましたね」と、絶賛した。私はしおらしく頷いてみせながら、内心でほくそ笑んでいた。
 大手製薬会社なら、完全週休二日制で、盆正月は当然休み。就業時間は八時半から十七時半までの実労八時間。政府が推進する働き方改革によって、残業はほとんどなし。

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