休日明けの月曜日、いつものように登校して教室に行くと、何やら生徒達が騒がしかった。


「聞いたか?アルファに反抗してたベータの連中、王にボコボコにされたらしいぜ」


「王が校内の揉め事に介入するなんて珍しいよな」


「ベータの連中、かなり卑怯な手使ってアルファに勝とうとしてたらしいぞ。それが王の耳に入って直々に動くことになったって」


オメガの生徒達が集まって噂話をしているのを聞いて、私は揉め事が収まったことにほっとした。


銀星は私との約束を守ってくれたみたいだ。
できれば暴力を使わずに解決して欲しかったけど、なりふり構わず卑怯な手を使う奴ら相手に、そんな余裕はなかったのかもしれない。


だけど、私はこれで覚悟が決まった。


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昼休み、友幸に連れられて空き教室を訪れた私は、噂の真相を聞いてみた。