「すげぇー!茨城!!初めてきたぁ!!!」
「ほんまっ!!よう見渡せるな!!なんもあらへんっ!!!」
二時間近くかけてバスは国体の関東ブロック予選会場の茨城にやってきて、軽井沢とはまた一味違う森林が生い茂る田んぼの中にある体育館近くの合宿所に降り立った。

「静香!あとで探検行こーぜ!」
「せやなっ!行こうか!」

「あの二人仲いいんだか悪いんだか・・・。」
わけわからないな・・とマイクと田島は呆るも、

「とりあえず荷物各自部屋に運んだら、一階ロビーに集合だ!飯の後すぐに練習だからなっ!!」
工藤監督がそう指揮を取ると、移動の疲れを感じる間もなく一同は部屋へと向かった。


「えー俺、未茉ちゃんと同じ部屋がよかったなぁ。」

「・・・翔真よ。どこの世界の部活に女子と同室になれる合宿があるんだ?」

二人部屋に荷物を置きながら本気で残念がる翔真にほとほと呆れる同室のマイクは、
「・・・お前は24時間みっちり俺が監視してやるから覚悟しとけ。」
そう睨まれ、悪寒を感じる翔真なのであった。