ケータイ小説 野いちご

泡沫夢幻

中学生



『今夜お土産を持って帰るから楽しみにしとけよ、駿。』
そう兄貴から連絡が来たのは午前7時半。



「4月20日、本日のお天気です!」
リビングのカーテンを開け、テレビから流れてくる天気予報を横目にいつも通り1人で朝食を済ませる。


「夕方は雨が降るでしょう」
兄貴も帰ってくるし今日の買い出しはなるべく早い方がいいな。

先ほどのニュースの内容を思い出し、そんなことを考えながら中学校へ向かうために家を出た。


本当に夕方雨が降るのか疑いたくなるほどの雲ひとつない晴れ空の下、
通学路の川沿いの桜並木を1人歩く。




「駿!おはよ!」
幼馴染の陽菜が笑いかける。

「ちょっまて、陽菜、歩くの早い…あっ、駿!」
息を切らし走ってきたのは同じく幼馴染の颯太。

「おはよう、陽菜、颯太」

他愛のない2人の話を聞きながら桜並木を3人で歩く。

「あっ、そうだ、駿聞いてよ!昨日颯太がね~」
「ちょっ、陽菜ストップ!!それはダメ!」

いつもひなが永遠と喋り続け、
俺と颯太がひたすら相槌を打つ。
俺は話すより人の話を聞くのが好きだから陽菜の話を聞くのは面白くて好きだ。

颯太も喋るのが好きだが、陽菜といるときはいつも聞き役に徹している。



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