前途多難……

ため息をついて
玄関の扉を開けると
派手なスニーカーがドンと、
視界に飛び込んできた。


あ、鈴之助、
もう帰って来てるんだ。


珍しいな。


それにしても、

こんな絵の具を
全色ひっくり返したような
派手な柄のスニーカー、

いったい、
どこで売ってるんだろう?


「ただいま」


自分の部屋にカバンを置いて
眼鏡を外すと、

ソファにゴロンと横になる。

はあああ、
なんだか今日一日で
ものすごーく疲れた……


長い一日だった。


「凛花、どうしたの?」


「うーん、
もう、なにも
考えたくないっていうか」


ついでにいうと、

鈴之助がフェイスパックしてる姿も、
あまり見たくはない。