翌日、定時で上がった私は 食材を買って部屋に帰った。

二日続けて 智くんにご馳走してもらったので お礼がしたかった。



料理は好きだったけれど、アパートのキッチンは狭い。

気の利いた食器も足りなくて 悪戦苦闘しながらの料理。

智くんの為に作ると思うと それさえも楽しかった。
 
メニューは、リクエスト通りハンバーグ、鶏のから揚げ、サラダ。

あとはご飯にお味噌汁。



庶民的なメニューだけれど 我ながら、まあまあの出来。

1DKの狭い部屋も 何とか片付けて 智くんを迎える準備を整えた。
 


《今から 向かいます》

6時半過ぎ、智くんからLINEが届く。
 
《準備万端!待っています》

私もウキウキと返信する。