三銃士 日永 薫 ひなが かおる


「理事長、いかがしました?」

「おお、日永。お主に誰にも言って欲しく無い秘密の話があるんじゃ!?」

「声が大きいんですけど……」

うららかな春の日。

理事長室の年寄り理事長は恥ずかしそうにお茶をズズズと飲んだ。


「お茶がまずい……。よいか日永。実は春からワシの孫娘が入学するが、世間知らずでどうしようもないんじゃ」

「なぜきちんと教育しなかったんですか」

「うるさいわ!?」


そんな理事長は彼女の担任になって学校の悪から守れと言った。


「なぜ私が」

「いいから!つべこべ言わずにやれ!」

「……理事長。唾がすごいんですけど」