ケータイ小説 野いちご

彼と彼女の甘い秘めごと

【Sweet*1】
▼甘いひみつ




――…正しく真っ当な人間であれ。

幼いころから叩き込まれてきたその言葉を、わたしは忠実に守ってきたつもりでいる。



「したがって、答えはこうなります」

「「「おぉーっ!!」」」



チョークを置いてひとつ肩で息をすると、クラスメイトたちから嬉々とした声が上がった。


4時間目の数学の授業。

テストまであと一週間と迫った中、先生の体調不良で今日は自習だ。



「委員長めっちゃ分かりやすい!ありがとう!」

「私ずっと出来なかったのに委員長のおかげで解けたぁ!」

「俺も授業じゃ分かんなかったけど、委員長の説明でやっと分かったわー」


(よ、よかった…)



白石紗和(しらいしさわ)

明凛学院高校2年C組の学級委員長として在籍。


数学を教えてほしいというクラスメイトの声があり、教壇に立って解説をしていたところだった。


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