「翼くん、お粥出来ましたよ!」




文化祭が終わってその後1週間。


なんと翼くん、風邪を引いてしまったのだ!



看病するのは、うちのメイドさんがやるって言ってくれたんだけど。


彼女なんだから、わたしがやりたいって名乗りを挙げたってわけなのさ。



「…変なの入れてたら怒るよ」



弱ってるのに。

こうやって茶々入れてくるところは変わらないね。



「大丈夫ですー!
あ、でも、翼くんへの愛は入れてきました!」



自分でも結構アホなこと言ってるってわかってるけど、一応伝えとくね。



「ん。よろしい」



熱があるためか、顔が赤い。



フーフーして、少しずつ食べる姿が何とも可愛い!


…本人に言ったら怒られるから、内緒ね。



「…美味し。さすが音羽」



「でしょでしょ〜?
わたし渾身のお粥なんですもん!」


お粥なんて作ったの初めてだけど。



「音羽お嬢様、さすがです!」と、シェフの太鼓判ももらったんだから!


舐めてもらったら困るよ?