【sideはるな】


…雅が過去を話してくれた。


きっと辛かったと思う。


それでも私に話してくれたことは、素直に嬉しかった。


何より、外見だけで判断されて、中身を見てくれない悲しさ、悔しさは、私が一番よく知っている。


私だって、人見知りってだけでいじめられて、私の中身を見てくれる人なんていなかった。


雅のことを軽蔑する…?


そんなわけない。


会って間もないけど、私は一度も雅を怖いとは思わなかった。


それに、雅は少し不器用だけど、ほんとはすごく優しいって、この短時間でも分かったんだもん。




「…しないよ…」

「え?」


「…だから、雅のこと軽蔑なんてしないよ?」


私は、雅を真っ直ぐ見つめて、言葉を紡ぐ。


「…今のところに雅を軽蔑する要素なんてないよ?雅は悪くないもん。それに…会ったばっかりだけど、はるな、雅のこと大好きだよ…?雅は雅だよ?だから、そんなこと言わないで…?」