今日はよく晴れた土曜日。

古澤パパさんママさんは、温泉旅行へ出かけていき、小宵ちゃんはお友達のところへ出かけて行きました。

そうです、非常事態です。

あの夜李くんと2人きりです。

危険すぎる·····！

ある程度の時間になったら夜李くんをたたき起こしてとママさんから頼まれているのですが·····。

む、無理ですよ？

蜜は平和にこの休日を過ごしたいです。

この前小宵ちゃんには、夜李くんは朝、低血圧魔王だからって聞きました。

魔王って言葉がぴったりなのは、この世で夜李くんたった1人だろうな·····。

とりあえず、夜李くんのお部屋の前まで来ました。

この先は未知の世界。

入ったことなんて1度もない。

勝手に入ったらパンチされるかも·····って恐怖だけが募る。

それでも覚悟を決めて夜李くんのお部屋へ一歩踏み入れる。

あ·····カーテンの隙間から漏れた光がちょうど夜李くんの目に当たって眩しそう·····。

眉間にシワを寄せてもなお寝ている夜李くん。

私はとっさにその光を手で遮り、夜李くんに当たらないようにした。