ジリジリジリジリ




朝を知らせるアラームが私の部屋に鳴り響く。




「ん〜…ねむ…」




カチッ




アラームを止めて、ベッドから起き上がる。




リビングから朝ごはんの美味しそうな匂いが私の部屋までやってくる。




「お腹減った…」




まだ寝たいとこだけど、しょうがない。




身支度を整え、2階から1階に降りる。




「苺おはよう、朝ごはん出来てるわよ?
あと、お昼休みにこれ、食べてね」




「これ、なーに?」




包みをお母さんに渡され、首を傾げる。




なんだろう。




「昨日作ってみたの、新作のマフィンよ」




ニコニコ顔でそういうお母さんは、すごく嬉しそう。




ほんとにお菓子作り好きだなぁ。




私も言えたことじゃないけど。




「うん、ありがとう。友達にも分けていいかな?」




「えぇ、そっちのほうが嬉しいわ!感想聞かせてね!」




鼻歌交じりでどっかに行ったお母さん。




綺麗…。




お母さんは、素晴らしい美貌の持ち主。




なのに、なんで私はそれを受け継がなかったんだろう。