俺、根本悠の朝はここから始まる
「かーれーんー!おーきーろー!!」
「んぅ〜まだ寝るもん」
「遅刻するからさっさと支度しろ!」
「もうちょっと〜」
「置いてくぞ!」
「起きたから〜…」
「こら!布団奪うな!」
隣の家に住む幼稚園からの幼馴染、佐倉加恋の家に行き起こしに行く
幼稚園、小学校、中学校、高校と仲良くなってから隣に居ない日がないコイツは本当に朝が弱い
毎朝決まった時間に加恋の家に行き、加恋のお母さんに朝ご飯を頂いてから加恋の部屋に行き叩き起こす俺の10年以上続くこのルーティーンはなかなか骨が折れる
「ゆーちゃんも寝よ〜」
「寝よ〜じゃなくて起きるんだよ!まじで置いてくぞ」
「ふあ〜、起きればいいんでしょ〜」
のそのそと格闘すること15分、やっとベッドから出た加恋は支度を始めた
「あと30分で出るからな」
「は〜い。ゆーちゃん着替えるから下いて〜」
「はいはい」
バタン、加恋の部屋を出て扉を閉めた
あー、くそっ
なんで寝起きですらあんなに可愛いんだよあいつは!
これは俺の好きな人の話