次の日、私はいつものように第二多目的室に向かう。義昭はいつものように待っていた。

「来たか。今日は大正時代をするぞ」

私と義昭は向かい合って座った。

「大正時代になると、帝国主義諸国による最初の世界戦争、第一次世界大戦が始まった。オーストリア・ドイツなど同盟国とイギリス・フランス・ロシア・アメリカなど連合国とに分かれて始まり、日本は日英同盟を理由に連合国側で参戦した。戦争は戦車・飛行機などの新兵器が用いられ、総戦力になった」

「その第一次世界大戦の講和条約が、1919年、フランスのベルサイユ宮殿で調印されたベルサイユ条約。1920年に設立された国際平和維持機関が国際連盟だ」

「大正時代にさかんになった民主主義を求める風潮と運動を大正デモクラシーという。他にも米騒動や治安維持法が出来たりしたな。これで大正時代は終わりだ」

途中で説明が面倒臭くなったのか、最後はさっと説明をして終わる。

「…大正で 世界大戦 開戦する。これが俺が詠んだ句だ」